小島よしおなんなら、ウソはひとつの能力とも言える。さっきも話したように、物語もウソのひとつだと考えると、世界にはたくさんのすごいウソがあるね。よしおの身近なところだと、芸人さんがやるコント。あんなに面白いウソを考えて人を楽しませるなんてすごいことだな、って思うよ。
そもそもウソって人間が持つ本性のひとつなのかな、とも思う。よしおはヨガをやっているんだけど、ヨガをはじめるとき、まずは「ヤマ」っていう日常生活で行ってはいけない五つのことを学ぶんだ。その五つのなかには「暴力をふるってはいけない」「盗んではいけない」などがあるんだけど、「ウソをついてはいけない」っていうのも入っているんだ。
やってはいけないことって、人間がついやってしまうことだからこそ禁止されているんだよね。だから、誰もがもっている性質のはずなんだ。ウソをついたことがない、っていう人はほとんどいないんじゃないかな？ だから、ウソは種類を見分けて、人のために上手に使えるようになってほしい。
ただ、自分の身を守りたくてとっさにウソをついてしまうことはまだまだあるかもしれない。よしおは自分のためについたウソがばれて相手をすごーーく怒らせちゃったことがあるんだけど、これはさすがにまずいと思って、その人に謝るために2～3時間その人のことを待ち伏せしたことがあるんだ。
そうしたら、「根気があるなあ！」って、逆にその人に気に入ってもらえたんだ。だからもし、またとっさに自分のためのウソをついてしまうことがあったら、正直に謝るってことも覚えておくといいと思うな。そして、もし自分のためにウソをついちゃった友だちがいて「ウソをついてしまってごめん」って言われたら許してあげてほしいな。
ここまでウソの種類や、ついてもいいウソとそうじゃないウソの話をしたけど、きりくんはどう思ったかな？ ウソはいい方向に極めればものすごい物語を作ることもできるひとつの能力でもある。きりくん作のコントなんてあったら、見てみたいなあ。そしてよしおに送ってくれたら、一緒にやったりして。そうしたらもっと楽しくなるだろうなあ。
最後に、きりくんにはこのギャグを贈ります。10年以上前からやっているギャグだよ。それは、「何の意味もない！！」。その場しのぎの自分のためのウソは何の意味もないから、正直に話すのが吉ということだよ！
……って、僕は思うんだけど、君はどう思うかな？
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