今作は「IZ*ONE」の一員として世界に旅立つ3人の“壮行シングル”という意味合いもあり、宮脇がセンター、矢吹と本田が選抜のフロントメンバーを務めているが、AKB48グループにとっても1つの分岐点となる作品となるだろう。

 また、今作に関しては、今夏に開催された「AKB48 世界選抜総総選挙」で悲願の1位に輝いた「SKE48」の松井珠理奈が選抜入りをしなかったことも注目を集めている。

 珠理奈は、「総選挙」後に体調不良を理由に活動を休止。

“総選挙選抜シングル”で本来はセンターを務める予定だった、9月リリースの「AKB48」の53rdシングル『センチメンタルトレイン』も不参加となり、同曲のミュージックビデオでは過去の出演MVの映像やイラストが採用されて話題となった。

 その後、9月6日に行われた「SKE48」の劇場公演でファンの前に久々に姿を現し、翌7日に放送されたテレビ朝日系「ミュージックステーション」で同曲をパフォーマンス。

 同月16日、名古屋国際会議場センチュリーホールで開催された「SKE48リクエストアワー セットリストベスト100 2018~メンバーの数だけ神曲はある~」の2日目公演では、3位にランクインした自身のソロ曲『赤いピンヒールとプロフェッサー』を地元・名古屋のファンの前でパフォーマンスして会場を沸かせた。

 そんな復活ムードの最中、今回の「AKB48」のニューシングルで珠理奈が選抜を外れたことには、インターネット上を中心にさまざまな憶測が流れている。

 珠理奈が「AKB48」のシングル曲で選抜外となるのは、「じゃんけん大会」の選抜シングル曲を除くと08年のデビュー以来初。

 それだけに注目を集めるのも分かるが、当方が複数のAKB48グループ関係者を取材したところ、「まだ体調が万全ではないから」といった判断という。

 珠理奈の完全復活にも期待したい。(芸能評論家・三杉武)

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三杉武

三杉武

早稲田大学を卒業後、スポーツ紙の記者を経てフリーに転身し、記者時代に培った独自のネットワークを活かして芸能評論家として活動している。週刊誌やスポーツ紙、ニュースサイト等で芸能ニュースや芸能事象の解説を行っているほか、スクープも手掛ける。「AKB48選抜総選挙」では“論客(=公式評論家)”の一人とて約7年間にわたり総選挙の予想および解説を担当。日本の芸能文化全般を研究する「JAPAN芸能カルチャー研究所」の代表も務める。

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