檜原:いちおう、いい部下だったと自負してます(笑)。バブル全盛期のときは、マスコミは「24時間戦えますか?」的な状況だったから、みんなに「オヤジギャル」なんて言われながらバリバリ働いて、だけどそこに違和感を感じなかったかもしれないですね。

林:スマホ全盛時代になってから、忘れられていたラジオが最近また復活して、最近の若い人はアプリでラジオを聴いてるみたいですね。

檜原:都心にどんどんビルが建って、なかなか電波が入らない。じゃあネットでも配信しましょうということで、ラジオ局みんなでラジコというのをつくって今年で11年目なんですけど、ラジオという端末がスマホに入ったことで「ラジオって友達なんだ」という流れが生まれたと思います。

林:ああ、なるほど。

檜原:聴き逃した番組を聴くことができるタイムフリーという機能もあるので、夜中に起きてなくてもいい。そんなことで「オールナイトニッポン」も熱狂的に支持していただいてるんです。「オールナイトニッポン」は、来年が55周年なんですよ。

林:あのテーマソングは変わらないんでしょう? 「♪チャチャンチャ~ン……」というのは。

檜原:「ビタースウィート・サンバ」ですね。変わってないです。今、「オールナイトニッポン」ブランドはいっぱいあって、本家本元が深夜1~3時なんですが、その後の3~5時は「オールナイトニッポン0(ZERO)」という名前で放送しています。ここが今すごい人気なんです。

林:どういう人がパーソナリティなんですか。

檜原:ファーストサマーウイカ、Creepy Nuts、テレビ東京の佐久間プロデューサー、水溜りボンド、霜降り明星がパーソナリティです。

林:こういうパーソナリティの起用って、ラジオの深夜番組は早いですよね。旬の人たちが出てきたときにニッポン放送で番組を持たせてもらったりして。私もそれを期待してたんですが、お声がかからずに(笑)。

檜原:そんな(笑)。でも昔は、タモリさんにしろたけしさんにしろ、ニッポン放送からテレビに出ていくみたいな図式がありましたよね。最近、若い人がラジコでアプローチしてくれるようになって、またその傾向が復活したというか。

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