会見する原田泳幸容疑者(C)朝日新聞社
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 日本マクドナルドホールディングス会長、米アップルコンピュータ日本法人の社長、ベネッセホールディングス代表などを歴任した伝説の“プロ経営者“の転落に衝撃が走った。

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 妻でシンガーソングライター、谷村有美さんの足や腕などをゴルフ器具で殴った暴行容疑で警視庁に2月6日、逮捕された原田泳幸容疑者(72)。

 2人の知人は驚きを隠せず、こう話す。

「原田容疑者が20近く年上ですが、谷村さんはいつも控えめでとても感じのいいカップルにみえた。今回の事件はビックリした」

 事件は東急東横線の「代官山」駅から徒歩で数分の場所にそびえ立つ原田容疑者の自宅で起こった。敷地は約100坪にある3階建ての豪邸で資産価値にして10億円は下らない“マック御殿”だという。

「6日深夜に谷村さんから110番通報があり、警察が駆け付けた。その場で事情を聞き、原田容疑者に暴行されたと谷村さんから訴えがあり、逮捕となった」(捜査関係者)

 妻の谷村さんはシンガーソングライターとして「Not For Sale」「信じるものに救われる」などヒットを飛ばした。

 2002年に2人は結婚。原田容疑者は日本マクドナルドを率いて業績を伸ばしたが、東日本大震災に見舞われ、業績がダウン。次に移ったのはベネッセコーポレーションだった。そこでも2014年7月、関連会社の社員が2000万件を超す個人情報を持ち出して外部流出。批判を浴びた。その時、谷村さんはログにこう綴っている。

<どんな状況でも腹をくくり、精一杯、でも常に朗らかに夫婦一丸
となって協力しあって、乗り越えてきました>

 原田容疑者はベネッセの個人情報流出事件後、経営を立て直せず、ベネッセを退社。次はタピオカ入りミルクティー人気のけん引役だった「ゴンチャジャパン」の会長兼社長に就任した。タピオカブームが若者の間に広がり、業績を伸ばして、注目を浴びていた最中の事件だった。

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原田容疑者のDV疑惑も