吉村知事も「医療ひっ迫、100%」と述べるほどひどい状態だ。そんな中、与党である大阪維新に対し、府民たちの疑念が募っているという。
「感染後、即入院した中谷府議は67歳と高齢で医師の判断なのでしょう。しかし、府内であまりに多くの方が入院待機中となっているので、与党である維新の府議だから優先して入院できたのではないか、という疑念の声があちこちから聞かれてます」(自民党の大阪府議)
身内の大阪維新所属の府議からもこんな不満の声が漏れる。
「4月17日に大阪維新の会の党大会が大阪市内のホテルで開催されました。基本はリモートでしたが、吉村知事や松井市長ら幹部は現場で参加した。するとスタッフも動きますよね。17日の数日前から大阪府の新規感染者が1000人前後になってきた。しかし、維新幹部は『いつ衆院解散総選挙になってもおかしくない』と当然のことにように話していました。維新所属の議員の中には、家族がコロナに感染して重篤化していた人もいる。そういう状況なのに党大会を強行し、首をひねる議員も多かった。コロナを軽視していたと思う」
吉村知事は2度目の緊急事態宣言時に「1週間前倒し解除」を自ら菅政権に要請し、2月28日に解除されたが、その判断の誤りが今の感染爆発につながったという批判が強い。
「維新の政策は経済合理性の優先です。実は2度目の緊急事態が解除される直前の2月下旬に大阪府で“国内初”となる変異株死亡例が発生していました。しかし、すぐに発表されず、3月16日に神奈川の黒岩知事が“国内初”と発表したので、翌17日になって、ひっそりと公表しています。大阪ひいては日本に変異株が広がった大きな要因となっているにも関わらず、『私権制限論』などで論点をすり替えていました」(政府関係者)
大阪の医療崩壊を招いたそもそもの要因は維新の政策にあるという指摘もある。
「大阪赤十字病院の補助金削減、府立健康科学センター廃止、住吉市民病院廃止、保健所の削減、関係職員3割削減、府立看護学校閉校…。医療関係のリストラを推し進めた結果、医療崩壊を加速させた」(大阪の医療関係者)