永原町長は、最初から情報公開について触れ、
「表に出さないという話の中で文書を作った」
「行政同士の約束。前市長ともそうなっている」
などとして、前市長の時代から公開しないことになっていたと村上市長に詰め寄った。
前市長と永原町長は親戚関係にある。4月に前市長と村上氏が争った市長選の際、前市長の応援には永原町長のほか、田川市や大任町が地盤の武田良太元総務相という“大物”まで駆け付けていたという“複雑”な事情も絡んでいる。
永原町長は延々と「公開はダメだ」と自説を唱えるなかで村上市長が、
「正式に情報開示の請求がきました。一応、公文書としてあります。(公開しないというなら、前市長との間で)何か覚書でも残ってないやろうか」
と永原町長に尋ねると、
「まさかあんたに(市長が)替わると思ってないけん」
と情報公開をしないことが、口約束であったことを明かした。
村上市長が公開する意向を変えないとみると、
「俺がここまで言うて、これあんたが勝手に(情報公開を)出すんやき、俺は出したら困る、信義を守れって。出したら、あんた、あとは全てあんた方とは協力せんから」
「そげん嫌なら、出て行けって。自分たちで(ごみ処理施設を)建てなさいっち」
「行政同士の約束は守らな、大任町は連携できませんよ。なら、いっそのこと撤退してもらいましょうか。迷惑ですよっち、言いよるんよ」
と語気を強めた。
「悪用するための情報公開」
また、当初の計画よりごみ処理施設の規模が大きくなったのは、
「田川市がごみの減量できんやったけん、大きなカマ(施設)を作らないかんやったんやねーかっち。それわかっとる?」
と前市長時代の問題を持ち出した。
その後も永原町長の怒りはおさまらず、
「悪用するために情報公開しよるだけなんよ」
「(大任町や自分を)悪者に仕立て上げて、まだ悪者にするんかと。あんたが、なんか言っちょるやない。(情報公開で)ガラス張りにするって。なんもかんも出しますって。そんなこと言いよるけん、首絞めよるやんって」
「自分の首絞めて(市長の任期)4年間もたんばい」
と村上市長が進める情報公開について、永原町長は批判を続けた。