「AQUOS K SHF32」(シャープ)
「AQUOS K SHF32」(シャープ)

 NTTドコモが“参戦表明”した「ガラホ戦争」はますます過熱しそうだ――auが、5月14日に開いた発表会で、今年2月に続く「ガラホ第2弾」である「AQUOS K SHF32」(シャープ)を発売することを明らかにした。

 auの田中孝司社長は、「他社の製品はそもそも、中身がAndroidのガラケーだ。われわれは、料金がガラケー並みだが、LTEによる高速通信やテザリングができるなど、ガラケーとスマホのいい点をうまく継ぎ合わせてガラケーの形の中に入れた」と強調した。

 「AQUOS K SHF32」は、LTEやテザリング、おサイフケータイに対応し、2月に発売した初代モデルと同じ機能だが、新たに高音質通話サービス「VoLTE」に対応している。

 初代モデルは、スマートフォン向けの料金プランが適用され、ガラケーの料金より割高だった。しかし、新モデルの発売に伴い、ガラケー並みの料金プランを用意した。「VKプラン」(音声従量制・通信ダブル定額、誰でも割適用時)は1798円~、「電話カケ放題プラン(VK)」(通話し放題+データ定額、auスマートバリュー適用時)は5066円~となっている。

 同社の小林昌宏・プロダクト企画本部長は、NTTドコモとの違いについて、こう話す。

「ドコモとはスタンスが違う。われわれはガラケーが作りたかったのではなく、ガラケーを進歩させたかった。高速ネットワークにアプローチができ、クアッドコアのCPUでサクサク動く。料金はガラケーに合わせたが、自宅でWi-Fiに接続できるほか、通信料金も節約できる」

 ガラホを巡っては、NTTドコモが13日に「ARROWS ケータイ F-05G」(富士通)と「AQUOS ケータイ SH-06G」(シャープ)を発表し、“ガラホ市場”に参入した。こちらは通信速度が遅い3G規格を使い、テザリングの機能を排除し、ガラケーの通信料金に据え置いている。

 「ガラホ戦争」からますます目が離せない。

(ライター・河嶌太郎)