週間セールス36万枚を突破し、アデルの『25』が初登場から6週連続の首位獲得を果たした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
再びミリオンを突破した先週から、売上は落ちたものの、登場6週目にして40万枚近くを売り上げるというのは、異例のケースだ。11月20日のリリースから2か月も経たないうちに、累計枚数は740万枚に到達し、ワールド・セールスは1200万枚を突破した。次週も7週目のNo.1獲得は間違いなさそうだが、2位に停滞し続けるジャスティン・ビーバーの『パーパス』も、依然セールスが好調で、今週も217,000枚を売り上げ、累計枚数は200万枚に迫る勢いをみせている。
『パーパス』からは、シングル・チャートでTOP10入りを果たしている3曲が大ヒット中で、ストリーミング・ポイント、デジタル・セールスが大きくアルバム・セールスに反映し、売上は一向に落ちない。15万枚と大きく離されてはいるものの、アデルのセールスが一旦伸び悩むようなことがあれば、返り咲きの首位獲得もあり得るだろう。シングル、アルバム・チャート共に、昨年秋からは、アデルVSジャスティンのバトルが続いている状況だが、2月開催の【グラミー賞】が過ぎると、受賞作品が一気に売上を伸ばす。そこで、また大きなチャート・アクションが起こるだろう。
先週の11位から3位へジャンプアップしたのは、トゥエンティ・ワン・パイロッツの『ブラーリーフェイス』。昨年の6月6日付アルバムチャートで、初の首位獲得を果たした4枚目のスタジオ・アルバムで、今週のシングル・チャートで9位をマークした、「ストレスド・アウト」の売上に加え、iTunesストアのクリスマス・セール対象商品であったことで、一気に売上を伸ばした。
今週は、21位から5位にアップした、フェティー・ワップの『フェティー・ワップ』や、33位から10位へ、初のTOP10入りを果たした、ブライソン・ティラーの『トラップソウル』、TOP10以下でも、13位のジー・イージーの『ホエン・イッツ・ダーク・アウト』や、42位から14位に一気に上昇した、ドレイク&フューチャーの『ホワット・ア・タイム・トゥ・ビー・アライブ』など、ラップ・アルバムが続々とランクアップを果たしている。
ビートルズの『1』(16位)や、フランク・シナトラの『ナッシング・バット・ザ・ベスト』(44位)など、大御所のベスト盤も一気にセールスを伸ばし、これらはすべて、アマゾンやiTunesなどのの、クリスマス~年末のセールによる効果だ。一方で、先週まで上位にランクインしていた、ペンタトニックスやマイケル・ブーブレなど、クリスマス・アルバムは一気にダウンした。今月末には、【グラミー賞】のノミネートアルバムが、徐々に売上を伸ばしてくるだろう。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートの掲載は、6日22時以降となります。