新しい先生や友だちとの出会いにうれしさや心配が入り交じる新学期。積極的に友だちとかかわるタイプではない小6長男にやきもきしていたコミックエッセイストのtomekkoさんは、息子の同級生の言葉を聞き、自分自身の思い込みに気づいて衝撃を受けたといいます。3人男子の母tomekkoさんが、3人3様の息子のコミュ力について綴りました。
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新入学や進級をして、子どもも大人も緊張のひと月を過ごした方も多いことと思います。環境に慣れるのにはまだまだ時間がかかるとして、今の時期何より親がやきもきするキーワードは……。
「友だち」ではないでしょうか。
次男が昨年入学した際に♪とっもだっちひゃっくにんでっきるっかなー♪という歌に一人ツッコミを入れていてハッとしました。
「友だち100人なんてできるわけねーじゃん! 1年生全員と仲良くなったって60人なのに!」
そう、長男はかろうじて3クラスあったけど、次男は1クラス30人で2クラス。少子化の現代、友だちの価値は数ではないんですよね。いや、私たちのころだって多けりゃいいってもんでもなかったけれど、今はそれが顕著になってきたような。
個性も多様性も尊重しようという世の流れもある。そんななかでより重要なのは、群れの中でやり過ごす力よりも個人間のコミュニケーション能力なのかなと、子どもたちの日常を見ていて感じています。
わが家の3兄弟、上2人は真逆の性格のようでいて、実は2人とも人見知りの恥ずかしがり屋。初対面からマイワールド全開で話しかけちゃう三男はわが家ではレアキャラの扱いです。いかんせん母である私が一人時間大好きで友だちは狭く深くタイプなもんでね……(コミュ力おばけの夫にほぼ助けられて生きてます)。
長男は同じ人見知りでもとにかく受け身でおとなしく、人とのコミュニケーションが極度に少ないまま6年生まできました。次男も最初はモジモジしていて嫌なことをされても言い返せず、1年生の前半は不登校気味にもなりましたが、後半になるにつれて自発的な発言も増えてきて2年生の今は毎日楽しそうに友だちと遊んでいます。
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