婚活サイトで知り合った異性の勧めで、ローンを組んで購入させられた投資用マンションの例。買値が相場より高く、投資利回りが期待できないとして訴訟になっている(撮影/編集部・大平誠)
婚活サイトで知り合った異性の勧めで、ローンを組んで購入させられた投資用マンションの例。買値が相場より高く、投資利回りが期待できないとして訴訟になっている(撮影/編集部・大平誠)
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 婚活サイトで知り合った“親切な恋人”に勧められ高額のマンションを買ったら、途端に恋人とは疎遠に……。そんな婚活サイトを利用したマンションの詐欺的な販売が行われているという。その手口とは。

 2014年1月、国民生活センターは「婚活はサイトなどで知り合った相手から勧誘される投資用マンション販売に注意!!」という注意喚起の文書を発表している。これによれば、こうしたケースでの相談は09 年度以降13年末までに85件に達し、契約者の平均年齢は35.1歳だった。件数は女性が男性の2倍以上で、契約購入金額の平均は3012万円と、通常の消費生活相談の平均143万円(12年度)と比べて極端に高額だった。

 同センターへの相談事例はこんな具合だ。

<投資コンサルタントをしていると言う男性に「資金運用の勧誘か」と聞いたところ、急に怒り出して数時間、口論になった。でも、本音を言い合えたように感じ、逆に男性を信じるようになった。「お金の使い方を教えてあげる」「君にはマンション投資が向いている」などと、源泉徴収票を持ってくるよう言われた。

「節税対策、年金の足しにもなる。家賃保証もあって、借り手がいなくても大丈夫」と勧められ、マンション販売業者の事務所で契約書にサインし、男性と売り主業者とで銀行へ行き、融資の手続きをしたが、その後、男性と会えていない>

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