岩井:元号ひとつとっても、国民生活に大きな影響が出る改元のタイミングについてすら、どういう議論があって着地したかの内容はいっさい出さず、秘密裏に官邸主導で進めている。これでは将来の象徴天皇制の運用についても、きわめて心配です。

■新天皇に自らの言葉で語ってほしい昭和天皇のこと、今上天皇のこと

岩井:新しい皇室における、戦争と歴史認識の継承はどうなっていくのでしょうか。

 戦没者追悼式は、あと20年、30年後にはどうなっていくのか。沖縄や広島、長崎への慰霊を皇室としてはどう継承するのか。

 だんだん戦争の歴史感覚が風化していく時代になっていくなかで、59歳で天皇に即位する皇太子さまに、昭和史について、祖父の昭和天皇と今上天皇の歩みについて、どう踏まえてきているのかを尋ねてみたい。

保阪:気になるのは、話し方全体についてですが、会話がどこかよそ行きなようにも感じます。

岩井:皇太子さまは、「陛下はこうおっしゃっている。昭和天皇はこうおっしゃっている」と言う機会は多かった。ただ、これまで耳を傾けてきたけれども正直、ご自分の「肉声」がまだ十分に聞こえてきたという気がしない。次代の天皇として、歴史や昭和と平成の天皇の位置づけを、どう考え、受け継いでいくのか。ぜひご自身のことばで、語っていただきたい。

眞子さま婚約の行方に影響される女性宮家議論

岩井:眞子さまの婚約についてはどう思われますか。

保阪:僕は小室圭氏を子ども扱いしているように感じる。だいたい「小室さん」と表現しているのが気に食わない。「小室氏」と言うべきだと思う。大人として、社会人としてきちんと見て報じなければいけない。そのうえで金銭問題に対する対応など、社会的な約束が守れないのならば、社会的適性に欠けるわけだから、それについてもきちんと報じないといけない。岩井さんはこの結婚をどう思いますか。

岩井:婚約内定と報じられたころ、月刊誌で所功さんを交えて鼎談をやりましたが、所さんも保阪さんもカンカンに怒っていた。僕は爽やかでいいんじゃないですかと(笑)。

保阪:あのときはお金の問題がまだなかった。

岩井:その点では、僕の目も節穴でしたね。週刊誌も小室さん側が抱えている問題について、事実無根のバッシングをやっているわけではない。つまり400万円というお金についてのトラブルと、その後始末をどうするのか、と書いている。小室家側が、「雑誌報道は不本意だ」と考えるならば、何らかの発信やアクションを起こすべきですよね。

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