今年10月に創業70年を迎えただるま食品(茨城県水戸市)。売り上げの約半分を占めるという、わら納豆づくりの現場を、見せてもらった(写真/大野洋介)
今年10月に創業70年を迎えただるま食品(茨城県水戸市)。売り上げの約半分を占めるという、わら納豆づくりの現場を、見せてもらった(写真/大野洋介)

 2017年、納豆の売り上げは2313億円と過去最高を更新。18年も順調に伸び、さらに記録を更新する勢いだ。栄養食品・大豆を発酵させることで、その健康効果はパワーアップ。納豆はいかにしてつくられ、どんなふうに食べるのがうまいのか? 深くておいしい、納豆の魅力をご紹介。

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 かつて納豆は、ゆでた大豆を稲わらに包み、保温して発酵させることでつくられていた。稲わらには多数の納豆菌が生息しているためだが、当時は納豆菌の存在も、納豆ができる仕組みもわかっていなかった。その後、明治時代に納豆菌が発見され、大正時代には純粋培養した納豆菌による製造法が確立された。

 わら納豆には発酵時に雑菌が発生するリスクがあるため、現在では一度殺菌した稲わらを使用することが多い。それでもわらに包まれた納豆が持つ、懐かしさと風味は格別だ。

今年10月に創業70年を迎えただるま食品(茨城県水戸市)。売り上げの約半分を占めるという、わら納豆づくりの現場を、見せてもらった。

(1)水洗いした大豆を、圧力釜でゆでる
(2)ゆでた大豆に納豆菌を振りかける。このあとボウルを振り、納豆菌をまんべんなくいきわたらせる
(3)納豆菌をかけた大豆を、稲わらに詰めていく
(4)発酵室に入れ、40度で18時間置く

「だるま食品」茨城県水戸市柳町1‐7‐8

 次に納豆の本場・水戸の居酒屋「てんまさ」の伊藤和幸さんに、家庭でも簡単にできる人気納豆メニューのレシピを教えてもらった。

「居酒屋 てんまさ」茨城県水戸市宮町 2‐1‐1 細谷ビル2F

■納豆大葉揚げ
【材料(2個分)】
ひきわり納豆(付属のタレを半分入れる)…20g 大葉(大)…4枚 長ネギ(みじん切り)…5g 小麦粉…少々 天ぷら粉、水、揚げ油…適量

【作り方】
(1) ひきわり納豆、長ネギを合わせる。
(2) 大葉の両面に軽く小麦粉をまぶし、(1)をはさんで軽く押して板状にする。
(3) 天ぷら粉と水を混ぜて衣を作り、(2)を衣につけ、揚げる。

[感想]大葉と納豆は相性バツグン。もみじおろしを添えて天つゆをつければおいしさUP。「てんまさ」では380円(税抜き)。

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美味!納豆チャーハンの作り方