AIベンチャー社長の高倉葉太氏もこう指摘する。
「開発ツールが整っているソフトバンク制作なので、技術的にはお墨付きでしょう。ただ、技術をどう生かすかがカギ。Pepperは、技術や人工知能の無駄遣いと言えるのでは」
さらにネックなのは費用だ。ソフトバンクロボティクスによれば、Pepperの法人向けプラン(3年契約)は、手数料と月額利用料で198万9800円(税抜き)。「アプリのほうが便利でかつ安いので、Pepperを使う意味がなくなりました」(企業担当者)
しかしソフトバンクはただでは転ばないだろう。
「数多くのロボットを開発してきた米のベンチャー企業『ボストン・ダイナミクス』を買収した。返却されたPepperと、ボストン・ダイナミクスの技術を組み合わせて、次世代の技術開発につなげるのではないでしょうか」(高倉氏)
うつむいて倉庫に眠るPepperのリニューアルした姿を見たいものだ。(本誌・田中将介)
※週刊朝日 2018年11月2日号