美保:最近「美保純タイプ」がいっぱい出てきて、私、子ども産んでないけど、自分の娘が芸能界にいっぱい誕生しているような感覚です。ワサワサ出てきて、うれしいですよ。
林:美保さんは、ヤンチャな女の子が、女優さんとしてちゃんと大成できることを示してくれたもんね。
美保:そうそう。女優でもなんでも、自分で稼げたら無理やり結婚しなくてもいいし、自由なまま、ちょいちょい恋愛しながら生きていくのもいいなと思うんです。若い女の子たちのことは、「だからみんなも安心してザワザワ出てくれば?」という気持ちで見ています。
林:美保さんが女優として盤石になったのは「男はつらいよ」シリーズですよね。あれで国民映画のファミリーになって。
美保:このあいだ、山田(洋次)監督に「ごごナマ」に出ていただきましたが、私がちゃんとやってるか心配してくれていたみたい(笑)。「ダメな女優になったな」と思われたらどうしようと思ったんだけど。
林:今、「家族はつらいよ」をシリーズで撮っていらっしゃいますね。
美保:ああいうのにちょっとでもいいから出たいなと思ってたんですけど、きっかけがなくて。「山田組」って離れちゃうとなかなか出られないんですよね。そしたら山田監督が声をかけてくれて、「来年も元気でいなさいよ」みたいなことを言ってくれたから、すごくうれしかった。
林:「男はつらいよ」では、タコ社長(太宰久雄)の娘で、新婚早々夫婦ゲンカしたり、お父さんをハラハラさせるような、今どきの若い女の人という設定でしたよね。
美保:そうなの。悩みを抱えている今どきの下町の奥さんで、私もそうだったけど、とにかく人の言うことなんか何も聞かないの。実際の私も、人の言うことを聞けるようになったのは、38か39歳。もっと言うと、最近になってやっと、かもしれない。脳が小学生のままで、成長していないんです。そのせいで顔が小さいのかもしれない(笑)。