2017年はどんなものがヒットするだろうか。
博報堂生活総合研究所がまとめた「生活者が選ぶ2017年ヒット予想ランキング」をみると、1位自動運転システム搭載車、2位AI技術、3位格安スマホだった。
調査は昨秋、15~69歳の男女約1千人を対象にネットで実施した。研究所が想定した80の商品やサービスについて、話題になりそう、生活に浸透しそうと思うものを聞いている。
1位の自動運転システムは、日産自動車が昨年8月発売の新型セレナに搭載して話題を集めた。セレナは7カ月間で計6万5千台を受注し、歴代のセレナを上回る。受注分の半分以上が、自動運転支援技術「プロパイロット」の搭載車だ。
表をみると、10位の仮想現実、12位の暮らしの支援ロボット、13位の自動翻訳技術など、最新のテクノロジーへの期待の高さがうかがえる。調査を担当した上席研究員の夏山明美氏は「遠い未来だった最新技術が、暮らしを支える段階まできている」と話す。
暮らしの支援ロボと言えば、米アイロボット社が開発した掃除機「ルンバ」がおなじみだ。アイロボットジャパンPR事務局が実施した消費者への意識調査で、「15年後、ロボット掃除機は全世帯の何割くらいに普及しているか」を尋ねたところ、「5割」との回答が22%で最も多かった。将来望む機能の自由回答は「ゴミを察知し、機械が勝手に掃除する」「隅々までゴミを吸い取りさらに拭き掃除をする」などがあった。
ロボットは家事支援だけでなく、ホテルでの接客もサポートする時代。エイチ・アイ・エスは3月、世界初のロボットホテル「変なホテル」の2カ所目を千葉県に開業した。チェックイン時にはロボットがお出迎え。ユニークな点ばかりが注目されるが、ホテル評論家の瀧澤信秋氏は「客室は機能的なレイアウトで清潔感が高く快適です。ローコストといえども快適ステイへの気遣いは秀逸で、決して『変なホテル』ではない」と話す。