「こんだげいっぺぇ集まってけれ、まんずまんず(訳注:本当に)あんがとうございます」
参院選公示日の4日、今回の選挙戦で地方を中心に遊説する方針の小泉進次郎衆院議員は、人口約2800人の秋田県東成瀬村で応援の第一声を上げた。
方言を使ったあいさつにドッと沸く聴衆たち。実はこれ、小泉氏が全国各地で披露する定番の演出である。それでも700人以上(陣営関係者談)が集まった会場は、あっという間に「進ちゃんファンの集い」になった。与党の優勢が伝えられるなか、余裕の選挙戦である。
一方、追いかけるのはマドンナたち。劣勢を挽回したい民主党は、蓮舫参院議員が応援演説で人気だ。
「最近、救急車のたらい回しの問題はほとんど聞かなくなりました。自民党が8年かけて壊したものを、民主党が3年3カ月で回復、改善しました。(中略)政治が動けば、社会問題は解決するんです!」
2009年の政権交代の成果を伝えて、離れた民心を取り戻したい。でも、その姿にはどこか焦燥感が……。余裕の与党に、党の存亡がかかる野党。国民の審判は21日に下される。
※週刊朝日 2013年7月19日号