わが子を少しでも大学進学実績のいい学校に入れたいとは思うものの、いわゆる御三家と言われるような超難関校にはなかなか手が届かない……という親は少なくないはず。そんな人に注目にしてほしいのが、近年急速に合格実績の伸びている「躍進校」だ。「カンペキ中学受験2019」(朝日新聞出版刊)から、首都圏中高一貫校の難関国立大と難関私大の合格者の増加数ランキングをお届けする。 

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 上の「ランキング特集」を見てほしい。これは2007年と17年を比較し、難関国立大、早慶上理(早稲田大、慶應義塾大、上智大、東京理科大)、MARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)の合格者数が伸びている学校のランキングだ。

 難関国立大の合格者増トップは渋谷教育学園幕張の71人。この10年で2.34倍に伸びている。なかでも東京大合格者数は30人から過去最高の78人で2.6倍になった。2位が市川の46人増で、6.11倍に伸びている。市川は男子校から03年に新校舎が完成し、同時に共学校に替わった。特に東京大は4人から過去最高の18人に増えている。3位以下は早稲田、聖光学院、駒場東邦、開智の順だ。

 早慶上理のトップは本郷で195人増。10年前の2.32倍に増えた。特に伸びたのが慶應で10年前の26人が91人と3.5倍になった。

 2位は広尾学園で10年前は1人しか合格者がいなかった。元は順心女子学園で、07年に共学化し校名を変更した。グローバル教育に力を入れ、近年、実績が伸びている。他にも10年前、合格者がひと桁だったのが21位の東京都市大等々力で1人、23位の昌平はゼロだった。東京都市大等々力は元は女子校の東横学園で、東京都市大と統合し09年に校名変更、10年に共学部を新設。16年に男子の中高一貫生が初めて卒業した。

 MARCHのトップは大宮開成だ。10 年前に比べて309人増で、合格者数は3.3倍に伸びている。高校だけの学校だったが、05年に中学を開設し、その後、順調に実績が伸びている。2位は広尾学園で、10年前は合格者はゼロだった。他にも、4位の東京都市大等々力、15位の宝仙学園が10年前の合格者はゼロで、この10年で改革に成功し躍進している。

(大学通信・安田賢治)

カンペキ中学受験 2019 (AERA進学BOOK)

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安田賢治
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