「いきなり『持ち物を自分で準備しなさい』と言われても、経験がない子どもはどうしていいかわからないものです。まずは、時間割や連絡帳を親が子どもと一緒にチェックして、持ち物をそろえましょう」(増田先生)
大人が一緒に「準備の方法」を教えてあげることが大切です。だんだん慣れてきたら、大人は最後にチェックをするだけにして、じょじょに手を離していきましょう。
「翌日の準備は『宿題が終わったあとに時間割をそろえる』など、1年生の時点で習慣化できるのが理想です」(増田先生)
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このように、大人から見ると「いつかできるだろう」「そのうち慣れるだろう」と見逃しがちなことが、子どもにとってコンプレックスとなり、つまずきにつながることもあるのです。
「子どもの様子を観察して、子どもが『苦手』と感じていることを家でもフォローしてあげましょう。それを克服できると、子どもの自信になります」(増田先生)
自信がつくと、心にも余裕が生まれます。すると、学校ももっと楽しくなります。スタートのこの季節、小さいけれど大きな落とし穴を、見逃さないように気をつけてあげたいですね。
AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2018年 春号 [雑誌]
高濱正伸,安浪京子,tomekko
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