■習いごとにかける費用は私立小のほうが高い傾向
ちなみに、前出の文科省調査によると、「小学校は公立、中高は私立」にした場合の費用総額は約892万円。すべて私立に通った場合よりも、費用は大幅に抑えられる。こうした背景もあり、公立小から中学受験で私立に進むコースを選ぶ保護者も多いが、中学受験にも準備費用がかかる。
鈴木さんは「受験用の塾などにかかる費用は小学校受験と同様、志望校や家庭によって異なりますが、一般的に、小学4年から合格まで200万~300万円程度はかかると思われます」と説明する。
では、小中高一貫の私立小に入ったら塾には通わないかというと、実は私立小に通うほうが習いごとにかける費用が高い傾向にある。文科省の調査(14年度)によると、公立の小学生の学校外活動費(塾を含めた習いごと)が平均年額21万9304円であるのに対し、私立の小学生の場合は同60万4061円と公立より3倍近く高い。小学校6年間の学費と塾など習いごとにかかる費用の総額は、私立と公立で約729万円もの差が開く。
「私立小に入学した後も学力を伸ばすために、塾にも熱心に通います。難関大を目指す場合もありますし、私立の一貫校には中学受験で入学してくる生徒もいますから、彼らの学力に負けないようにという思いもあるようです」(文・上田千春)
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