塾から大量の宿題が出る場合も、現状では子どもが消化不良で終わってしまうのでは? という心配があるならば、塾に「弱点補強に時間を使いたいので、宿題を全部できないことがある」と伝え、事前に承認してもらうといいという。
これらは夏休み直前ではなく、早めに子どもとも話しあい、塾への相談や説明も先生が忙しくなる前の、7月上旬には済ませておこう。また子どもも、夏休みだからといっていきなり学習時間を増やすのは難しいため、できれば今から少しずつでも準備を進めた方がいいと、小川さんはアドバイスする。
本誌では、具体的なスケジュールの立て方も、実例を挙げて紹介している。 中でも受験生に参考になるのは、長男が武蔵中学に通い、次男が現在小6のAさんのスケジュール表だ。
Aさんは、次の3枚のスケジュールで、子どもの宿題を管理したという。1枚目はお父さん、お母さんが夏休み全体のスケジュールを見渡すための「(1)夏休み全体スケジュール」、2枚目は学校の宿題と塾の課題を一覧にした「(2)夏休みやることリスト」、3枚目はやることリストを実際に週単位で落とし込んだ「(3)1週間単位のスケジュール」だ。
「1週間単位のスケジュール」は子どもに書かせることで、自分が立てた計画だという意識をもたせることが大事だという。さらに、「やることリスト」と「1週間のスケジュール」の2枚は常に机にはっておき、終わったものをチェックすることで、何がまだ残っているのか一目瞭然になるという。
小川さんも、学習計画はなるべく細分化して、やるべきことを具体的にしてから計画に組み込んでいくことをすすめている。そして、1週間や10日のスパンで振り返り、途中で遅れが出ていたり、そもそも計画が無理だと感じたりしたら、子ども任せにせず、一緒に修正していくことが大事だという。
中学受験は、やはり親のスケジュール管理は必須。夏休みの間、子どもにハッパをかけて課題をやらせていくことも大事ではあるが、息抜きを作ってあげるなど、スケジュールを子どもの現状に合わせて修正していくことも母親の大事な役割のようだ。