事実は小説より奇なり。朝日新聞が報じたB級ニュースを、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』で、夕日新聞社としてピックアップ! 2020年9月号からその記事を紹介する。

■力士20人 川に落ちた女性を救助 (2020年6月10日 東京都)

 6月10日午前5時半ごろ、東京都足立区を流れる毛長川で、「女性が『死ねない』と言って、護岸につかまっている」と、通行人の70代男性が110番通報した。

 水深は約2m。男性は高さ1mほどの護岸から女性に手をさしのべたが、一人では無理。大声で救援を求めると、近くの大相撲「境川部屋」から駆けつけた力士約20人が護岸に降り立ち、川から女性を引き上げた。さらに担架に乗せ、川岸のフェンス(高さ約2m)の上まで持ち上げて道路側に救出。女性は救急車で病院に運ばれた。

「こんなときに体を張るのは当たり前。女性が心身ともに元気になることがいちばん大切」と境川親方(元小結両国)。

 早起きで力自慢の力士が近くにいてよかったね。

■コロナ対策 人との距離はブリ2匹 (2020年6月10日 香川県)

 人との距離はブリ2匹分……。香川県東かがわ市の市立引田小中学校が新型コロナウイルス対策の「目安」に、地元特産のブリを使っている。

 校内の階段やホールにブリ2匹(約2m)を並べた絵を掲示。子どもたちは「ブリ、ブリ」と声をかけあい、感染予防のための「社会的距離」を保つ。

 地元の港で出荷を見学するなど、これまでもブリを教材にしてきた。「郷土愛も育める。一石二鳥、いえ一石二魚、一石ブリブリです」と校長は語る。

 引田はハマチ(ブリの若魚の呼び名)養殖発祥の地。

■ヒスイ原石盗掘の危機 (2020年6月24日 新潟県)

 新潟県糸魚川市を流れる青海川の上流には、巨大なヒスイの原石が景観をつくる「ヒスイ峡」があり、国の天然記念物になっている。その原石の一つが、昨年あたりから川の流れが変わったことで、水面の上に露出するように。5月下旬には市民から、盗掘されそうだと連絡があった。

 この原石は最も長い部分が約1m、重さ約1・5トン。全体的に白っぽいが、ところどころにヒスイの緑色が見て取れる。だが、一部は割って盗まれたとみられ、直径2センチメートルほどのドリルの穴が約20カ所残っていた。同市のフォッサマグナミュージアムが県の了承を得て保護し、敷地内で展示している。

 ヒスイは海に流れ出たもの以外、とってはいけないよ。

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AERA編集部
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