■“いつもと違う状況”をジャンプ台に!

 だけど、毎日通っている学校で、クラスでひとりぼっちだと感じてしまうのはすごくつらいよね。そんなときは、ひとりで熱中できるものを探してみるのはどうだろう? 例えば本や漫画。特にひとりでいるのがつらい休み時間は、本の世界に旅をするのもいいと思う。本って、ページを開けばすぐに、ここではない場所に連れていってくれるんだ。よしおは小学生の頃、「ズッコケ3人組」っていうシリーズの本にはまっていたなあ。

 折り紙やお絵描き、間違い探しや謎解きなんかでもいいんじゃないかな? もし好きなものがあるなら、周りの目を気にせず楽しんでみるのはどう? 楽しいことを探しているうちに、つらい気持ちも忘れてしまうかもしれないよ。もし僕がクラスメートで、一人で楽しそうに遊んでいる友だちがいたら、「何してるんだろう?」って気になって話しかけちゃうな~。

 そんなふうにして、話しかけられて自然と友だちができることもあるかもしれないけど、自分から話しかけて友だちをつくる方法も考えてみたよ。何もきっかけがなく、急にクラスメートに話しかけるのはすごく勇気がいると思う。話すのが怖いなら、なおさら勇気が必要になるよね。だから、“いつもと違う状況”を利用するんだ。例えば、運動会や合唱コンクールなんかの行事のとき。それから、理科室なんかでいつもと違う席に座るときや、席替えをしたとき。わからないことを聞いてみたり、隣の席になったクラスメートに「よろしくね」って言ってみたり。

 いつもと違う状況なら、いつもと違うことをしてもあまり目立たないし、違和感もないから、いつもより思い切った行動ができると思うんだ。ハードルを跳び越えるとき、地面から跳ぶよりも、ジャンプ台があったほうが高く跳べるでしょ? 行事や出来事を、そのジャンプ台として使うんだ。

■よしおがいるよ!

 君は今、友だちになりたいと思える人がクラスにいないんだね。それなら、クラスメートをよーく観察して、自分が持っているイメージと違う面を探してみるというのはどうかな? 「〇〇ちゃんって、こういう子だと思っていたけど、本当は違うんだ」とか、クラスメートの違う面に気づけば、友だちになりたい、って思うことがあるかもしれない。「今は友だちはいらない、だってあの子はこうだもん」って決めつけないで、クラスメートの違う面、特にいいな、と思う面を見つけてみるんだ。少し視点を変えるだけで、友だちになりたい子がみつかるかもしれないよ!

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