年長のとき、ついに準2級に合格した。5歳ごろから日本語も英語もよく話すようになった。結洸くんの英語力の開花は、保育園での教育が大きい。

「1歳から英語を聞き続けたおかげで、英語は英語として理解しているようです。また、担任の先生のことが大好きで、英語でラブレターを書いていました。ほかにも慕っている先生がいて、仲よくなりたくて英語を話し始めたのでしょう。一生懸命、伝えようとしていました」

 現在通う私立小学校では、授業の半分が英語で行われる。ここへの入学を望んだのは結洸くんだった。

「『僕は英語が好きだから、英語が勉強できる学校に行きたい』と。その気持ちの強さに押されました。得意なことは伸ばしてあげたいですね。海外の大学に行きたいと言ってもかなえてあげられるよう、国際バカロレアの教育をしている中学校への進学も視野に入れています」

ユニソン・ワールド英語保育園の毛萩雅(モウ・チョウヤ)園長は台湾出身。同保育園では英語が自然に身につくカリキュラムを実践。科学実験や算数の時間もあり、英検対策も行う(写真/門間新弥)
ユニソン・ワールド英語保育園の毛萩雅(モウ・チョウヤ)園長は台湾出身。同保育園では英語が自然に身につくカリキュラムを実践。科学実験や算数の時間もあり、英検対策も行う(写真/門間新弥)

◆結洸くんの英検履歴◆

4歳9カ月~5歳6カ月 英検Jr.ブロンズ、シルバー、ゴールドに合格
5歳8カ月 英検5級に合格
6歳1カ月 英検4級に合格
6歳6カ月 英検3級に合格
6歳9カ月 英検準2級に合格

◆自宅で15分。結洸くんの英検学習法◆

《語彙》
絵がついていてわかりやすい『絵で覚える単熟語』(旺文社)を愛用。単語一つずつの音声を聞いて、リピートする。1日3ユニットを基本に、車での移動中と自宅で同じ単元を練習。受験の2カ月前からは総合対策として、オンラインの『英検ネットドリル』(旺文社)に取り組んだ。

《ライティング》
アルファベットを4線のノートに書く練習は5歳から。設問に対し意見を言い、二つの理由を述べるという問題に対応するため、模範解答のパターンを覚え、暗記するまで書いた。佳奈子さんが「It is fun.」「It is comfortable.」など作文に使える例文集を自作し、これも書いて覚えた。

《2次面接試験》
スピーキング対策は保育園でも行われていた。自宅では、佳奈子さんが面接官になり、「May I come in?」と部屋に入るところから練習した。面接で聞かれる多様なテーマは、過去問を見てまず日本語で結洸くんに説明したり、実物を見せたりするなど、知識や経験として増やすようにした。

(文/稲田砂知子)

※『AERA English特別号「英語に強くなる小学校選び2022」』より抜粋

【AERA English特別号】英語に強くなる小学校選び 2022 (AERAムック)

朝日新聞出版

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稲田砂知子
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