この子に合う居場所はどこなのか 模索が続く

 学校を休む頻度が増えてきた今、将来的にどんな居場所を用意してあげたらいいのかについて考えることが増えてきたと言います。

「本人は今の学校から変わりたくないみたいなことは言ってるんですが、子どもにあった学校はどこなのかなって考えます。学校が合わないんだったら、あの子に合う場所を探した方がいいと思うし、そんなに簡単に見つからないから悩んでいます。」

 今通っている学校にはなかなか相談しづらく、子どもの状況共有のみにとどまっていると言います。中学生ということもあり、進路の問題と併せて考え始めていると言います。

「短期的には、ストレスを感じないでやっぱり『楽しかった』って、学校から帰ってきてくれるのが一番の喜びなので、本当はね。今の学校を諦めて他に行くってなったら、もう今の学校は手助けしてくれないですから、もちろん自分たちで探さなきゃいけないんでしょうけど、それがやっぱり大変ですよね。だってどこの学校がいいのかなんてもうわかんないですし。長期的にはやっぱり高校ですよね。学力も追いついていないし、高校受験はもう正直無理なんじゃないかって思います。多分このままだったら通信(通信制高校)だろうなぁとは思っていますけど。」

会社で打ち明けづらい家庭事情 多様な働き方が認められるようになってほしい

 最後に、多様な働き方について寛容な社会になってほしいと切実な思いを語りました。

「在宅勤務ができなかったら、うちは破綻してます、確実に。実際、僕の友達でも子どもが不登校になって会社辞めた人いますもん。『仕方ないんだよね』みたいなことを言ってましたけど、辞めてしまうと経済的にもっと大変になっちゃいますしね...。同じように不登校じゃなくて、例えば僕らの年代だと介護だったり子育てだたり、そういうことで仕事に制約がありながら働いてる人もたくさんいます。だからそういう人たちが働ける、多様な働き方に対する理解はもう必須だと思います。これから働き手がどんどん少なくなっていくわけですから。いろんな制約ある中でもキャリアアップしていける社会にならないと、安心して子育てできないですよね。」

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