木村 あ、それはあると思います。推しの好きな理由に「勇気をくれた」っていう言葉を使う子が多い印象です。アイドルの中にも自己肯定感が低い子はいるのですが、そんな彼女がへこんだりする姿もリアルにさらしつつ、立ち上がって前を向く姿に共感してくれる。

鈴木 木村さんが総合プロデュースされているアイドルプロジェクトは「KAWAII LAB.」という名前ですが「かわいい」っていう言葉にもパワーがありますよね。

木村 そうなんです。かわいいとひとことで言っても、捉え方や意味にはいろいろあって。いわゆる見た目がかわいい、だけじゃなく「カッコかわいい」みたいにギャップのかわいさとか、内面のかわいさとか、ときには「キモい」っていうネガティブワードもかわいいがくっつくと「キモかわいい」になって肯定されちゃうパワーワードだと感じています。

鈴木 その「かわいい」を体現しているのがアイドル、と。娘たちが夢中になる理由が見えてきました! 大人が子どもたちの夢中に参加するにはどうすればいいんでしょうか。

木村 情報を仕入れて無理についていくよりも、アイドルが大好きな娘さんたちの一番の“推し”でいてあげることじゃないですかね。親が一番の推しでいてくれたら、子どもは自信をもって自分の夢に突き進んでいけるように思います。

鈴木 仲間に入りたくて、こっそりダンスを練習してみようと思ったけれど、それよりも“推し心”を学べと。なるほど。勉強になりました!

(取材・文/若尾淳子)

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