――留学を決めるにあたり、ご両親からはアドバイスはありましたか?
「あなたのしたいようにしていいし、協力もするけれど、ちゃんと結果を出しなさいよ」と言われました。こういうふうに自由と責任を同時に与えるところ、うちの親はすごくはっきりしているんです。
進学先は、留学エージェントで相談したり現地に見学に行ったりして、ニューヨークのボーディングスクール(寄宿学校)に決めました。さすがうちの母だなと思ったのは「1年後にはTOEFLで何点、2年後には何点、卒業時にこれくらいのスコアを取って、海外のトップ大学を目指す」という具体的な目標を僕に提示したことです。おかげで「この成果が出せなければ、学費は出してもらえなくなる。頑張るしかない」と、覚悟も決まりました。
早朝まで勉強した高校時代
――高校では、3年で終えるはずの留学生向けプログラムを、1年で終えられたそうですね。どのような勉強をしたのでしょうか?
はじめは英語がまったく理解できず、先に留学していた日本人の同級生によく助けてもらいました。120点満点のTOEFLで20点しか取れない状態で行ったので、当然です。でも3カ月くらい経つと若干わかるようになったんですよね。よく語学力は3日、3週間、3カ月、3年という3の倍数で変化を実感するっていいますが、本当にそうかもしれません。
あとはパワーと気合いでひたすら勉強しました。平日は朝7時半に起きて、寮からバスで学校に行って午後まで授業、その後サッカー部の練習に出て、またバスで寮に帰って、朝方3時とか4時まで勉強する感じですね。ある時、学校に残って勉強していたら突然電気が消えたんです。寮に帰る最終バスのアナウンスを聞き逃したみたいで、学校に取り残されてしまって。寮に帰ってから「あいつ、いないぞ!」ってことになったらしく、大捜索の末、救出されました(笑)。

――集中力を一気に爆発させたんですね。
高校時代、あれだけ勉強できたのは、やはり中学受験の経験があって、勉強の仕方や集中力の保ち方をわかっていたからだと思います。勉強は、自分の中にルールを作ってそれを繰り返していく、その積み重ねです。どんな知識を身につければこの問題が解けるようになるのか、そのためには何をすればいいのかを考え、自分なりの方法を構築していくことで効率のいい勉強ができるわけですが、たくさん勉強をした経験のない人がいきなりこれをしようと思っても、できないんですよ。
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