――子どものレベルに合わせることが、大切なんですね。
学習参考書選びに背伸びは禁物という話は、どの方もおっしゃっています。モチベーションを上げるために「今は無理でも、いつかわかるようになりたい」という位置付けの参考書を買うのは問題ありませんが、積み重ねが大切な普段の学習でお子さんのレベルを上回る学習参考書を使っても、意味がありません。まずは実力に合ったものを1冊終えてみて、さらに先に進みたいと感じてから上のレベルに挑戦するのがいいと思います。
「ガクサン」は学校・塾と並ぶ学びの選択肢
――最後に読者のみなさんに、メッセージをお願いします。
学習参考書は、子どもが豊かな教育に触れるためのツールです。世の中には、恵まれた環境で思う存分学べる子どももいれば、さまざまな事情から満足のいく教育を受けられない子ども、学校に行くこと自体がつらい子どももいるでしょう。すべての子どもたちが学校、塾と並ぶ「学びの第三の選択肢」として学習参考書を活用し、学びの世界に触れてくれることが私の願いであり、『ガクサン』という作品を作る上での原動力にもなっています。
【マンガ】学習参考書を題材にした作品『ガクサン』(講談社)を読む(全40枚)
(構成/木下昌子)
ガクサン(1) (モーニングKC)
佐原 実波


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