書店で片っ端から開いてほしい

――確かに、これだけさまざまなものがあるならば、動画のほうが手軽だとか読むのは時間がかかると決めつけず、参考書を使った勉強も試したほうが良さそうですね。子どもに合った学習参考書選びのコツがあれば、教えてください。

 私は教育の専門家ではないので、色々な方から聞いた話の受け売りにはなってしまうのですが、学習参考書はオンラインではなく、書店で実物を見て買うほうがいいのは間違いありません。小説などの書籍は、デザインや文字の配置よりも「何が書いてあるか」が重要なので、オンラインで買っても失敗することはまずありませんが、学習参考書は「何が書かれているか」だけでなく「どのように書かれているのか」も見て選ぶべきだと思います。

 必要な情報がどのようなデザインのページで、どう説明されているのか、どういった段階を踏んで力を伸ばしていく作りになっているのかなどの“中身チェック”は、お子さんに合う参考書を選ぶためには不可欠です。ぜひ親子で書店に行って、気になる学習参考書は片っ端から開いてみてください。

参考書選びに背伸びは禁物

――内容をチェックする際のポイントはありますか?

 漫画の中でも描いているのですが、それぞれの学習参考書の冒頭にある「この本の使い方」というようなページと、自分の苦手な単元が解説されたページには、目を通したほうがいいですね。「この本の使い方」のページには、その学習参考書を使った勉強の手順が書かれているので、まずはそこでお子さんの勉強スタイルや性格に合うかを見極めるのがいいと思います。

 苦手な単元のページは、その学習参考書のレベルや説明の仕方がお子さんの学力に合うかの判断材料になります。例えば分数が苦手ならば、分数について解説されたページを試し読みして、内容が理解できるならばその参考書はお子さんに合っているということ。一方、お子さんがわからない内容についてしっかり説明がされていなかったり、「これはわかって当然でしょ」というスタンスで書かれていたりする参考書は、合わないということです。

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