――無事に15歳を迎えたときは、どのような思いでしたか?
うれしかったですね。とにかく本人がよくがんばってくれたな、って思います。
妻がいないと生きていけない
――病気の子どもとその家族が滞在できる施設であるドナルドマクドナルドハウス(寄付金によって運営)へのサポートなど、福祉活動もされていますね。
マクドナルドハウスは、仙台(東北楽天ゴールデンイーグルス)にいたときに娘が通院していた病院にあって。病院には娘がお世話になったので、少しでも力になれたらと思っています。病気と闘っている子の力になりたいという思いは、現役のときからずっとあって、それは引退した今も変わりません。
――難病があるご長女、その下の3人のお子さんを育ててきた奥さまには、どのような思いがありますか?
感謝しかないです。家のこと、学校のこと、病院のこと、全部やってくれて、子どもたちには大事なことをしっかり伝えてくれて。僕は妻がいないと生きていけないくらいなので、一緒にいてくれてありがたいなと思います。
――お子さんたちにはどんなことを伝えてきましたか?
周りの人たちに感謝の気持ちを忘れずに生活していくということです。勉強ができる、できないよりも感謝や思いやりの心が大事だということを妻とも話し合ってきましたし、子どもたちにも伝えてきました。
子どもたちはみんなパパっ子
――SNSでもご家族の仲のいい様子が伝わってきます。2番目の息子さんは高1、3番目の娘さんは中1で思春期ですが、パパをイヤがるようなことはないですか?
ないですね。次女からは「髪を乾かすから一緒について来て」とか「乾かして」とか言われます。息子は今は寮に入っているのですが、よく連絡をくれます。ありがたいことにみんなパパっ子ですね(笑)。
――お子さんたちを叱ることはありますか?
しつけの部分は妻がしっかりしてくれていたので、僕はフォローにまわるという感じです。妻が叱ったあとは、ママが叱ったのはなぜか、理由をやさしくわかりやすく伝えるようにしています。
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