とはいえ、高ければいいわけではないのが、非認知能力。「たとえば『自信』が突出すると『過信』になってしまいます。自分の能力を、適切に“使いこなせる”ようになることが大切なのです」
非認知能力を使いこなせるようになるために、大人は何をする?
大人も、大変な仕事を最後までやり遂げたり、はじめて会う人と打ち解けたりと、日常的に非認知能力を使いこなしています。
「成長とともに、その場面で必要な力を使い分けたり、使いこなしたりすることが目標です。小学生時代は、大人が子どもの状況に最適な声かけや接し方を心がけることで、子どもは非認知能力を意識できるようになり、活用しやすくなります」(中山さん)
たとえば、なにかが成功したときに「なんとなくできた」で終わらせるのではなく「どうやったらできたの?」と聞いてみる。すると子どもは「みんなで協力したから完成できた」という具合に、非認知能力を実感できるのです。
「これを繰り返し積み重ねて、子どもは非認知能力を使いこなせるようになっていきます」
(取材・文/AERA with Kids編集部)
AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2024年 秋号 [雑誌]
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