そして、本人も意外と「すべて」を把握しきれていないもの。

「自分が散らかっていると、共有しにくいものです。そこで、まずは自分で自分の情報を整理しましょう。俯瞰することで『これ、もういらない』という無駄も発見できます。たとえ隠し口座を持っていても、そこに書いておけばいいこと。こんなふうに、自分で整理してから、自分の好きな方法で相手に伝えればいいと思います」

家族で共有しておきたい6つのこと

1)勤務先の住所、部署、電話番号

今は、SNSですぐに相手がつかまる時代。「そこで意外と気にしないのが勤務先の情報なの  です。リモートの定着で会社の引っ越しも増えているので、今一度確認をしましょう」(湯原 さん)

2)貯金や投資

昔開いたままで疎遠になっている口座はありませんか?「すべて記録しておきましょう。万が一相続の手続きが発生した場合、情報がないと戸籍の収集など本当に大変です」

3)基礎年金番号、マイナンバーの番号

家族が持っている「番号」の確認を。「転職や引っ越し……いろいろな機会に必要になることがあります」

4)保険

どんな保険で、保険料はいくらか。保険金額はどんなときに支払われるのか。「証券などの保管場所も明記しておきましょう」

5)パスワード

銀行や証券会社、保険会社のサイトのログインIDやパスワード。世の中パスワードだらけです。「たとえ家族のものでも、ロックされたスマホは本当に開けません」

6)友達

会社やプライベートの交友関係の連絡先をアップデートしておきましょう。「全員でなく、そのコミュニティー内の“ハブ”になる人の連絡先がわかればいいでしょう」

(取材・文/AERA with Kids編集部)

AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2024年 秋号 [雑誌]

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