Q3どんな大学が高大連携をしているのですか?
A 近年は理工系大学が積極的に高大連携を進めています。例えば、東京理科大、東京農大、芝浦工大、東京電機大、順天堂大などです。大学側の思惑を一言で言えば、入学してから伸びる生徒に入ってきてもらいたい、ということです。たとえ入学試験の点数が高かったり、評定平均が良かったりする生徒であっても、その大学の学びに興味のない生徒では大学に入ってから伸びません。
特に理工系の大学は研究が主体ですから、その研究にモチベーションがない生徒が入ってきてしまうと非常につらい。そこで、高大連携で大学に興味を持ってもらい、単に大学名で選ぶのではなく、大学の学びや研究にモチベーションの高い子に入ってきてもらいたいと考えているのです。
Q4子どもにとってのメリットはほかにありますか?
A 時間をかけて自分のやりたいことを探せることです。今までの私立中高一貫校は高校2年までに高3までの学習内容を終わらせ、高3では受験勉強に費やし、なるべく偏差値の高い大学に行けるように頑張る、というのが一般的でしたが、現在は中高の6年間をかけて大学進学を考えるように変わってきています。
高大連携を行っている学校の多くは中3から高1にかけて探究学習や研究活動に力を入れ、生徒に大学で何を専門にするかという興味を持たせることから始めています。例えば、単に医学部に行きたいと思っていた子でもいろいろやってみたら、薬学のほうに興味があったとか、ロボットアームのような最新の手術技術に興味があったとか、いろいろ違ってくるわけです。単なる大学名から選ぶ大学選びではなく、学問領域から大学を考えられることがメリットでしょう。
Q5 親が気をつけなければいけないことは?
A 今は多くの中高一貫校がさまざまな大学と連携し、プログラムを用意しています。大学訪問だったり、大学からの出前授業だったり、大学と連携した探究授業だったり、内容もさまざまです。大学生や大学院生がアシスタントとして実験をサポートしてくれるところもあります。
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