日本人の英語力の弱点はスピード
――コミュニケーションで大事なことはなんですか。
論理的思考力です。論理的思考力を育むには親の役割が重要です。子どもに「ピザとおすし、どっちが好き?」と尋ねるとき、「理由を三つ教えて」と加えれば、根拠を考える習慣が身につきます。親も同じく理由を含め論理的に話すようにしましょう。子どもがより豊かなコミュニケーションができるようになるかどうかは、親の手助け次第です。
――日本の子どもはどう英語に取り組むのが理想ですか。
毎日英語に触れることに尽きます。海外旅行や国内外のイングリッシュキャンプを経験したり、週に何度か英会話教室に通ったりするのが理想ですが、今はテクノロジーが進化し、日本にいながら海外の動画を見たり、オンラインで他国の人と協働したりすることもできます。
――日本人の英語力の弱点は?
テンポの速さです。日本の中高一貫校の帰国生入試で英語の面接官をしていた際、身の回りのことを聞いているのに、言葉が出てこない受験生が多かった。英語力の問題ではなく、小さいころから意見を発信する経験が足りない子が多いのだと感じました。
英語の瞬発力を養うには時間制限をかけることが有効です。英語を使わないといけない局面が続くと、英語が口をついて出てくる瞬間がきます。小さいころから動画や映画でナチュラルスピードの音声に慣れるのもいいでしょう。
(構成/AERA with Kids編集部)
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