平らな壁に背中とおしり、かかとをつけて立ってみてください。あごを引いて後頭部が壁につけられたらOKです。つけられない場合は、猫背やストレートネックだと考えられます。

 また、バンザイのポーズで、腕がまっすぐ上に、耳の横まで上がらない場合も、猫背や巻き肩になっている可能性があります。正面から見て、肩の高さに左右差がある場合も背骨がゆがんでいる証拠。ぜひ鏡の前で確認してみてくださいね。

 座っている場合は、足首、ひざ、太ももの付け根が直角になっていること。骨盤が立っているかどうかがチェックするときのポイントです。

――子どもがよい姿勢をキープするためには親からの声かけも必要でしょうか。

 はい、子どもが自分で正しい姿勢を意識することは難しいので、親がそうなるように導くことが大切です。ただし、ポイントが三つあります。

 一つ目は、親が正しい姿勢とは何かを具体的に理解していること。ただ漠然と「姿勢をよくして」「背筋を伸ばして」というだけでは、正しい姿勢をとることは難しいものです。「もう少しあごを引く」「骨盤をもう少し立てる」「ちょっと反りすぎているかも」など、細かくアドバイスをすることが大切です。

 二つ目は、親自身の姿勢です。ミラーニューロンという言葉をご存じですか? ほかの人の動作を見て、記憶し、鏡のようにまねるという働きをする神経細胞です。親がひじをついて猫背でスマホをいじりながら「姿勢をよくしなさい」と言っても、子どもは言うことを聞く気にはなりませんよね。逆に、よい姿勢でごはんを食べている親が正面に座っていたら、自然と子どもも背筋を伸ばすものです。

 三つ目は、声のかけ方です。「姿勢が悪いことを叱られた」と子どもが思わないようにすることがポイントです。習慣づけるためには、細かい修正を頻度を高くやっていかなければいけませんから、また怒られたという感情はマイナスにしかなりません。一方的に指摘するのではなく、「お母さんの姿勢、どこを直したらいいかな?」「こういう姿勢ってどう思う?」など、子どもと一緒に考えながら取り組むのがおすすめです。

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