夏休み、家族でのおでかけを楽しまれている方も多いことでしょう。連載「好奇心の芽を育てる 旅育のすすめ」の第2回は、「出発前のひと手間が大事! 子どもの学び度がアップする秘訣」をテーマにお届けします。
【写真】リゾナーレ小浜島の写真はこちら(全5枚)「旅育」は、出発前の“親子の関わり”が重要!
旅の計画は、検討・選択・決断の連続で、考える力が鍛えられます。加えて明確な正解がないのも旅のいいところ。計画し実際に旅をすると「もっとこうすればよかった」「ここは迷ったけれど、こちらでよかった」「あれ? 思っていたのと違う」など、子ども自らが気づき、発見することが多くあります。「次はこうしよう」と考えることで主体性へもつながります。また「旅育」では、出発前の親子の関わりが非常に大切です。旅の計画や準備は、お子さんと一緒にすることを心掛けましょう。そうすることで、子どもは「連れていかれるのではなく、自分が行きたい、自分が決めた旅」だと感じ、楽しんだり学んだりするモチベーションもアップします。
「子どものため」ではなく「子どもと一緒」に
日常忙しいこともあり、家族旅行の計画は親御さんが決めて、子どもは連れていかれる旅になりがちです。もちろん多くの親御さんが「こんなこともさせてあげたい」「きっと喜ぶに違いない」と、子どものことを考えて計画されていることと思います。それでも、やはり子どもからみると「親が決めた旅」であり、「自分事」になっていないケースが多いと感じます。
例えばよくあるのが、親御さんが子どものためにと、子どもの意思を確認したり相談をしたりせずに、体験プログラムなどを申し込むケース。よかれと思い申し込んだのに「喜ぶと思ったら想像と違った」「嫌がってやらなかった」などはありませんか? 非日常の旅での体験は、勇気が必要なこともあります。自分で決めたことならそれを乗り越え成功体験になりますが、そうでないと「やりたかったわけではない」という思いから、困難を乗り越えられず、かえってマイナスになることも。
「では、どうすればよいか?」。とても簡単なことで計画を子どもと一緒に立てればいいのです。そうすれば「自分が決めた旅」になり、積極的に旅を楽しみ、困難があってもがんばれます。加えて計画の過程を知ることで先の見通しが立ち、行程への納得感も高まります。トラブルが発生しても「自分事」として考え、乗り越えようとする責任感にもつながりますよ。
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