読書離れが進むといわれる今どきの子どもたち。本を読んでほしいけれどなかなか定着しないというご家庭に、子どもが読書にハマるオンライン習い事「ヨンデミー」を立ち上げた笹沼颯太さんが、子どもを本好きにする方法をアドバイス。いつも「“読む”だけが読書ではありません」と話す笹沼さん。今回は、「行動する読書」について教えてくれます。でも、それっていったいどういうこと……?

MENU 本の中とリアルな世界をつなげるのが「やってみる読書」 読むだけではない、本の魅力。これなら読書感想文もラクになる

本の中とリアルな世界をつなげるのが「やってみる読書」

―――笹沼さんはいつも、「読むだけが読書ではない」と言われています。

 はい。本を眺めたり本のことを考えたり、誰かと本について話したり……。本を開いて文字を目で追うだけが読書ではなく、本にまつわることが心にある瞬間も「読書」に入ると思っています。こんなふうに、読書っていろいろな面を持っているんですよ。

 その中から、今日は実際に「やってみる読書」についてお伝えしようと思います。

―――やってみる読書?

 本をもとに、やってみる、行動してみるのです。たとえば、本の中に料理が出てきたら、それを実際に作ってみます。物語の中に登場する料理って、とてもおいしそうに感じますよね。レシピが書いてあるわけではないので、想像力をフル回転させながら親子で再現してみると盛り上がりますよ! もちろん、料理のレシピ本を見ながら、実際に作ってみるのも楽しいですよね。おいしくできても、たとえ味がいまいちだったとしても、体験として心に残ります。そして、これも「読書」なのです。

 また、図鑑で見たものを動物園や博物館に行って実際に見る。これも「やってみる読書」です。こんなふうに、「やってみる読書」は本の中の世界とリアルな世界をつなげることができるのです。

 夏休みなど、休みの時は絶好のチャンスです。出かける予定があるなら、ガイドブックなどで行き先についての情報を読んだり調べたりしておくといいですね。その旅行に紐づけた読書を、出かける前にしておくのです。すると、旅行が「やってみる読書」になります。

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笹沼颯太
笹沼颯太

Yondemy(ヨンデミー)代表取締役。筑波大学附属駒場中学・高校時代に英語の多読塾で指導を受ける。東京大学経済学部経営学科に進み、3年生で中高時代のスキルを活かして友人3人と読書教育サービス「Yondemy」を設立。起業や会社の経営、営業、運営のすべてを「本から学びました」と語る24歳。

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