学校の帰り道や家の中など、生活の中には算数力が上がる遊びや発見がたくさん。無意識のうちに通り過ぎるのはもったいない! ちょっとした工夫や気付きから、さらに算数の世界を広げてみませんか? 算数・数学の楽しさを伝えるコンテンツ企画グループ「math channel」の3人に、通学路やおうちで「算数力」がアップするアイデア&チャレンジを教えてもらいました。「AERA with Kids2024年夏号」(朝日新聞出版)からお届けします。

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算数のプロは、小さい頃どんなことをして「算数力」をつけていった?

編集部 算数や数学を専門にしている先生方の、小さい頃の算数体験を教えてもらえますか?

横山 自分は小さいころ、知っている数を数え続ける遊びをよくしてたんだけど、数えられなくなると親に「次の数は何?」と聞いて、翌日から「1億1、1億2……」と続きを数えてた(笑)。なぜ?と言われると特に理由はなくて、単に頭の中で暗唱して遊ぶのが好きだったんだと思う。

 私は学校の帰り道に「数」を探す遊びをしてましたね。小さい数からどこまで大きな数を探せるか挑戦して、翌日は続きからチャレンジするとか。形探しもよくやってました。街中に三角があまりないから見つけると貴重で。あと車のナンバーで10を作る「メイク10」なんかもよくやりましたね。一番覚えているのはなんと言っても影踏み。友だちと影をつなげて長くしたり、向きによってどう変わるかも見たりしてました。

吉田 わかる! 影のあるところだけを歩いたりね。

横山 そうそう。影のないところは息止めるとか(笑)。ぼくは太陽と影を見て東西南北を考えたりもしてたし、空間認識力の原体験になってた気がする。

 たしかに。影は朝は長くて昼は短いとか、不思議が多くて面白かったですね。

吉田 ぼくは団地住まいだったんだけど、階段が「11段」と「3段」で構成されてて、ほかの建物はどうなんだろうと思っていろいろな階段の段数を数えてました。1段飛ばしで駆け上がると、奇数の階段は最後の1段の歩幅が変わって気持ち悪くて、「偶数の階段のほうがすっきりする」と感じてましたね。横断歩道では「白い部分だけを踏んで渡る」ということもしてたんだけど、白い線は白くないところより1多くて、あとで中学受験のときに「横断歩道は植木算と同じだ!」と思ったのをよく覚えています。

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AERA with Kids編集部
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