旅は学びの“宝庫”――。テーマに沿って土地をめぐり、楽しみながら親子で学ぶAERA with Kidsの旅企画「まな・たび」。ご紹介するのは、港町・横浜。黒船来航から約170年、横浜は開港をきっかけに国際都市として発展し、日本の近代化をけん引しました。文化のルーツを作った歴史を感じるスポットを、中学受験個別指導教室SS-1社会科講師・馬屋原(うまやはら)吉博さんがナビゲートし、読者親子とめぐります。子育て情報誌「AERA with Kids2024年春号」(朝日新聞出版)からお届けします。(各スポットの紹介を写真で楽しめます。全28枚 ※取材撮影は2024年1月)

MENU 【スポット1:帆船日本丸】幕府が鎖国を解き、漁村の横浜村は国際都市に進化 【スポット2:横浜みなと博物館】シミュレーターやVRで港の歴史と仕事を体感! 【スポット3:ホテルニューグランド】約100年の歴史をクラシックホテルで体験! 【スポット4:ニュースパーク(日本新聞博物館)】SNS時代こそ、情報の見極め方を親子で学びたい!

【スポット1:帆船日本丸】幕府が鎖国を解き、漁村の横浜村は国際都市に進化

 横浜港に面した横浜みなとみらいは、1983年から始まった再開発事業地区。いまも訪れるたびに新しい顔を見せてくれます。

 今回の参加者は、鶴田さん親子です。母の愛莉さんは子ども時代に横浜に住んでいたそうですが、改めて歴史を親子で学びたいと応募してくれました。

 港に係留されているのは、1930年に建造された帆船日本丸。54年もの間、未来の船乗りたちの練習帆船として活躍しました。

 戦時中は帆をおろし、船体を灰色に塗り変えて石炭などの緊急輸送船として生き抜いたそう。

「戦後は外地に残された日本人の引き揚げにも従事したんです」と話す二等航海士の齋藤瑛さんの言葉に馬屋原先生も興味津々。復帰後は多くの国を訪れ、国際親善にも尽力しました。

 現役当時のままだという船内は、莉桜さんにとって初めて見るものばかりです。訓練生は、毎朝デッキを海水で洗ったあと、ヤシの実で磨くと聞いてびっくり。この方法は今も継承されています。

★スポット1の写真はこちらから見られます

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篠原麻子
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