エディターのayumiです。お子さんが本を読むのが苦手、本にあまり興味を示さない、ゲームやYouTubeばかりで本には手を伸ばさない...そんな悩みを抱えている親御さんは少なくないのではないでしょうか。
わが家の息子も本は読みますが、「本の虫!」というほど本が好きなわけではありません。放っておいたらあっという間に本から離れていくのは目に見えています。息子の興味のある本を探してみたり、手を伸ばしたくなる環境を用意したりと試行錯誤はしているのですが、そんな息子でもこちらが働きかけずとも「読みたい!」と手を伸ばすもの。それが、ハマっているシリーズものです。
児童書にはシリーズものが多々ありますが、個人的には本をあまり読まないお子さんにこそシリーズものはとても効果的だと思っています。「どうせ読むなら同じような展開のシリーズものではなく、違うジャンルのものを読んでほしい」という声もありますが、まずは「本って楽しい!」と思える気持ちが何より大切。好きなジャンルのシリーズものに「ハマる」経験を、ぜひ子どもにはしてみてほしいと思うのです。
息子がハマってきたシリーズものは多々ありますが、長いスパンで楽しんだのが、「おばけずかん」シリーズ。
子どもたちに大人気のシリーズですが、このシリーズのいいところは、「もうおばけずかんは卒業かな」といった中高学年の子どもたちに向けてのシリーズも刊行されているところ。
文字量も増え、読み応えもでてきますが、好きなシリーズだからこそチャレンジできる。幼年童話から児童書への橋渡しにぴったりです。
また、作家読みも一度はチャレンジしてみてほしい読み方です。
息子は「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」シリーズも大好きなので、作者の廣嶋玲子さんの本は手が伸びやすいです。作家さんを意識することで「このお話の作家さんなら読んでみたい」という読書欲にもつながります。
もちろんお話によって合う合わないはありますが、それもまたいい読書経験。ぜひお子さんの好きなシリーズの作家さんにも注目してみてください。
また、好きなシリーズを見つけるためには、まず好きなジャンルから探してみるのもオススメです。息子は歴史、ミステリ、ホラーのジャンルを好んで読みますが、好きなシリーズもそうしたジャンルのものが多いです。
同じジャンルでも本によって楽しみ方が変わってくるので、偏りがあるように思えるかもしれませんが、まずは好きなシリーズ、好きなジャンルに没頭する経験を大事にしていってほしいと思っています。
(文/ayumi)