読書離れが進むといわれる今どきの子どもたち。本を読んでほしいけれどなかなか定着しないというご家庭に、子どもが読書にハマるオンライン習い事「ヨンデミー」を立ち上げた笹沼颯太さんが、子どもを本好きにする方法をアドバイス。さて、本を読まない子どもには、どうすれば「本は楽しいよ!」ということを伝えられるでしょう? 家庭でできる効果的なアクションを、笹沼さんに教えてもらいました。
【写真】開成高校生・ぎん太さんの本棚はこちら「本っておもしろいんだ!」と実感させるにはどうする?
――ヨンデミーさんに寄せられる「子どもの読書のお悩み」には、どんなことが多いですか?
やはり「うちの子、本を読まないんです」という親御さんからのお悩みは本当に多いです。でも、決して本が嫌いなのではなく、そもそも「本はおもしろい」ということを知らない場合もあるのです。
つい、本を「読ませる」ことばかり考えがちですが、その一歩手前、子どもが「本って、楽しい」と思えるきっかけは、実はとても大切だと思うんです。
たとえば、親がリビングでテレビを見ているとき、子どもが入ってきたとしましょう。子どもは途中から見るのでストーリーもよくわかっていないのですが、親が楽しそうに見ているからなんとなく一緒に見てしまう……。こういう場面は日常でもよくありますよね。
親が楽しそうにしていると、やっぱり子どもはそれに対して興味を抱くと思うのです。これは、読書でも同じことなのです。
――…ということは、やはり親も本を読むことが大切でしょうか。
本を無理やりにすすめたり読ませたりするよりも、親御さんが読書をしている姿を子どもに見せる方が、本の楽しさを伝えるのにはるかに効果的です。
身近にサッカーをしている人がいると、その姿を見て「サッカーって楽しいのかもしれない」と自然に思い描けますよね。これと同じことなのです。その姿を見て「なんだか楽しそうだな」「夢中になっているな」と気持ちが動くのですね。
次のページへ「読んでいるふり」でも、読書の楽しさが伝わる