読書離れが進むといわれる今どきの子どもたち。本を読んでほしいけれどなかなか定着しないというご家庭に、子どもが読書にハマるオンライン習い事「ヨンデミー」を立ち上げた笹沼颯太さんが、子どもを本好きにする方法をアドバイス。さて、本を読まない子どもには、どうすれば「本は楽しいよ!」ということを伝えられるでしょう? 家庭でできる効果的なアクションを、笹沼さんに教えてもらいました。

MENU 「本っておもしろいんだ!」と実感させるにはどうする? 「ふり」でも大丈夫。子どもの身近な「読書家」になってみる

「本っておもしろいんだ!」と実感させるにはどうする?

――ヨンデミーさんに寄せられる「子どもの読書のお悩み」には、どんなことが多いですか?

 やはり「うちの子、本を読まないんです」という親御さんからのお悩みは本当に多いです。でも、決して本が嫌いなのではなく、そもそも「本はおもしろい」ということを知らない場合もあるのです。

 つい、本を「読ませる」ことばかり考えがちですが、その一歩手前、子どもが「本って、楽しい」と思えるきっかけは、実はとても大切だと思うんです。

 たとえば、親がリビングでテレビを見ているとき、子どもが入ってきたとしましょう。子どもは途中から見るのでストーリーもよくわかっていないのですが、親が楽しそうに見ているからなんとなく一緒に見てしまう……。こういう場面は日常でもよくありますよね。

 親が楽しそうにしていると、やっぱり子どもはそれに対して興味を抱くと思うのです。これは、読書でも同じことなのです。

――…ということは、やはり親も本を読むことが大切でしょうか。

 本を無理やりにすすめたり読ませたりするよりも、親御さんが読書をしている姿を子どもに見せる方が、本の楽しさを伝えるのにはるかに効果的です。

 身近にサッカーをしている人がいると、その姿を見て「サッカーって楽しいのかもしれない」と自然に思い描けますよね。これと同じことなのです。その姿を見て「なんだか楽しそうだな」「夢中になっているな」と気持ちが動くのですね。

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笹沼颯太
笹沼颯太

Yondemy(ヨンデミー)代表取締役。筑波大学附属駒場中学・高校時代に英語の多読塾で指導を受ける。東京大学経済学部経営学科に進み、3年生で中高時代のスキルを活かして友人3人と読書教育サービス「Yondemy」を設立。起業や会社の経営、営業、運営のすべてを「本から学びました」と語る24歳。

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