5)一人で何でもやるきるより「困ったときは誰かを頼っていい」と伝える
発達障害がある子も、大人になるにつれ親離れをし、困ったことを親に相談しづらくなっていきます。親を困らせたくないという気持ちにもなってくるんです。そもそも、親がずっと面倒を見続けてあげることはできませんよね。だからこそ、「いつだって周囲の誰かに頼っていいんだよ」ということを今から教えてあげてほしいです。
幼いころから「一人でやりきる」「がんばる」ことだけを目標にしていると、大きくなってますます人に頼ることができなくなります。親の手から離れた時にも、自分の苦手なことをちゃんと理解し、困ったことがあったらひどい事態になる前に周囲に助けを求められる人になったほうが、安心ですよね。
いくつもの場所や人、頼れる先を上手に増やしていくのを親は手伝ってあげる。それが発達に特性がある子の子育てにおける、目標の一つといえるのではないでしょうか。(吉川先生)
(取材・文/玉居子泰子、AERA with Kids 編集部)
AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2022年 冬号 [雑誌]
朝日新聞出版
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