3)休日に疲れすぎる状況をつくらないようにする

 発達に特性のある子は困っている様子が見受けられなかったとしても、学校での勉強や集団生活など人並み以上に頑張っています。感覚が過敏な子なら、チャイムや話し声、バイク、校庭での活動などさまざまな音がストレスになっていることも。いずれにしろ、学校で頑張っている分、脳が疲れやすい状態といえます。

 疲れがたまると、過集中になったり困りごとが増えたり、他の生活場面にも影響が出てきます。だから、「疲れさせない」ことを心がけて、休日はゆっくり休ませてあげてください。週末に子どものためにお出かけの計画などをされる場合もあると思いますが、夜遅くまで出かけたり、無理して遠くまで日帰りで行ったりということはなるべく避けてくださいね。土日2日間休みなら、そのうち一日はリラックスデーを作るといいでしょう。(藤枝先生)

4)誰でもグレーゾーン 親の対応次第で子どもは変わる

 誰にでも発達の特性、凸凹はあるものです。グレーゾーンであっても、親が適切な関わりをしていくことで、今抱えている困りごとや悩みはぐんと軽くできるはず。そのために欠かせないのが親子間の良質なコミュニケーション。日ごろ注意されがちなグレーゾーンの子には、成功体験の記憶を残してあげることが大切です。

 具体的には次の4ステップがあります。1.子どもがやっていることに興味を示す、実況中継するなど「今」を肯定する(例:「好きなテレビ番組やってるね」)。2.笑顔で具体的にゆっくりと指示を出す(例:「7時になったらテレビを消そうか」)。3.好ましくない行動は注意せずに静観。好ましい行動を始めたらすぐにほめる(例:「リモコンを持って消す準備できてるね」)。4.途中でこまめにほめ、行為そのものを肯定して会話を終了する(例:「自分でテレビ消せたね」)。できるところから取り組んでみてくださいね。(吉野さん)

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