手作りごはんより大切なことがある

——3人のお子さんを育てるなかで、気づいたことはありますか?

 僕は10年近くの保育園の送り迎えを通して、時代が変わったのだと実感しています。まず、送り迎えをするお父さんたちの数が、圧倒的に増えたこと。次女の卒園遠足では、約半数のお父さんがお弁当を作っていました。しかも楽しそうに! 長男の保育園時代には、そんな方はほとんどいませんでしたからね。

——若い世代は特に、夫婦で一緒に家事育児ができている人が増えていますよね。

 やっぱりまだ、日本ではお母さんのワンオペ率は高いけど、だんだん変わってきていることは確か。すごくいいことだと思いますし、それがもっと当たり前になってほしいですね。

——料理も、いつも決まった人がしなくてもいいですよね。

 その通りです! さらに言うなら、毎日手作りのごはんじゃなくても、お財布や家族と相談しながら、お総菜や冷凍食品を買ってくる日、出前をとる日、外食の日があってもいいですよね。特に、日本で主婦をされている方は、365日営業で休めない人も、いまだに多いですよね。

 でも、誰にとっても絶対に「休む日」は必要です。家族の誰かが全部を背負ってひとりで頑張るのではなく、みんながお互いの納得感を持って協力できる、そういう環境作りが大事! それを夫婦や家族で相談しながら築いていければ素敵ですよね。

(取材・文/玉居子泰子)

後編<コウケンテツ 妻に「料理も掃除も洗濯も頑張りすぎ」と言われても「居心地のいい家を作りたい」理由とは>に続く

コウケンテツさん(写真提供)
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玉居子泰子
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