「ありがとう」を当たり前にしない

――察してもらうより、状況を共有することが大切なのですね。

 それから、お互い「ありがとう」を言葉にするように心がけています。夫は、普段から「ありがとう」とか「それ、いいね!」と自然に言葉にしてくれるタイプ。記念日だけでなく、日常のちょっとした感謝の言葉を花などといっしょにプレゼントしてくれることもあるんです。

 ここは私も大いに見習っています。ですから、子どもたちも同じように日々のちょっとした「ありがとう」が当たり前にならないようにしてほしくて……。「ごはん作ってくれてありがとう」なんて言ってくれたらうれしいですよね。

 自分が親になるまではまったく気がつきませんでしたが、日常、家族やまわりの人から受ける「ありがとう」がどんなにたくさんあることか。ちょっと照れくさいかもしれませんが、そういう言葉を大切にして、きちんと口に出せる人になってほしいですね。

 そのうえで、自然に手をつないだり、ハグができたりといった触れ合いができる家庭になるといいなと思います。

なにかに没頭する時間をもつことで心を整える

――忙しい日々、「気持ちの保ち方」などがあれば教えてください。

 夫とは普段から二人でよく話します。夫もフリーランスの仕事なので、時間を合わせて平日にちょっとランチをすることもあります。そんなにゆっくりはできませんが、そういう時間はやっぱり楽しいなと思います。結局、話題は子どものことになってしまうのですが(笑)。

 そして、私の場合「自分」に戻れるのが仕事の時間です。仕事中も子どものことは頭から離れませんが、それでもやっぱり、なにかに集中する時間というのは、自分の心を整えるうえでもとても大切なことだと感じます。そこで没頭することで、帰宅したときに子どもたちの顔を見てより一層愛情が湧き上がるというか……。そういう気持ちのメリハリがつけられています。

 一日の中で一番ホッとできるのは、寝かしつけの後のスイーツタイム。一人で夜な夜な楽しんでいます。

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