保護者会ではちょっと聞きにくい。でも、気になる! そんな疑問を現役小学校教諭に教えてもらいます。今回は「クラス分け」にまつわるあのウワサ。お話を伺ったのは東京学芸大学附属世田谷小学校の木村翔太先生。「AERA with Kids2023年冬号」(朝日新聞出版)からご紹介します。
【写真】小学生の息子に「学校に行きたくない」と相談されたママ芸人はこの人仲よしは、クラス分けでちがうクラスになるの?
入学・進級の季節になると、親子で気になるのが「新しいクラス」。仲よしの友達といっしょになれるか、子どもはドキドキです。
そこで、まことしやかにささやかれているのが「仲よしはクラスが離される」説。このウワサについて、東京学芸大学附属世田谷小学校の木村翔太先生は「半分、正解です」と答えます。
「『半分』というのは、『仲よしの性質』によるからです。くっつくことで一人で行動できなくなったり、片方がもう片方に依存したりする場合は、クラスを分けるケースが多いのです」
ぴったりと片時も離れずにいる子どもたちの中には、本当に一人では物事を判断できなくなってしまう子どももいるそう。新たな環境に入ることで、自分で考え行動できる力を養います。
「また、頻繁にトラブルが起きてストレスを感じてしまうような子ども同士も、クラスを離すことがあります。学校によっては、行事に向けてピアノが弾けたり、走るのが速かったりする子どもたちのバランスを考慮する場合もあります」
一方で、離してしまうことで本当に孤立が心配されたり、依存関係でなくいい協力関係が築けていたりするときは、とくに分けることはないそう。
クラス分けの際、教員にとっていちばん気がかりで、悩ましいこと
個性豊かな子どもたちの中には、教員の手助けをより必要とする子どももいます。きちんと手をかけられるよう、クラス編成が行われるといいます。
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