謎解きクリエイターとして活躍している松丸亮吾さんが、「地頭力を育てるひらめき学習塾 リドラボ」を開校。子どもに身につけてほしい「自分で考える力」についてうかがいました。現在発売中の「AERA with Kids 2023年夏号」(朝日新聞出版)からご紹介します。

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 リドラボの構想が始まったのは4年前。「東京大学大学院情報学環准教授の藤本徹先生(ゲーム学習論)とイベントで話したのがきっかけです」と、松丸亮吾さんは話します。

「藤本先生から『謎解きの学校をつくったらいいのに』と言われたときは、教科の学びと違うしどうかな、と思ったんです。でも、謎解きをする子どもたちの姿を見ていると、たしかに頭の中で何かが起こっている。その可能性を追究すると同時に『教室を運営するとしたらどんな形だろう』と1年間準備して、この春開校したのが『リドラボ』になります」

 カリキュラムを作る際は「思考力を測る仕組みを丁寧に考えた」と松丸さんは言います。

「謎解きをするときに頭の中で起こっている問題解決能力を五つに分けて、それぞれに特化したカリキュラムを作ろうと思いました。五つの力は『SPECC』といい、Switch(多角的思考力)、Program(論理的思考力)、Energy(試行錯誤力)、Create(発想力)、Communicate(解釈表現力)となっています。子どもの能力が上がっていく様子を可視化できたらと思ったのですが、作問が難しくて。でも、新しい問題を作るのが得意なスタッフのおかげで、今回地頭力を試す問題を作ることができました」

 問題解決能力は、未来の社会を見据えたときに最も必要な力と言われています。しかし松丸さんが思い描いているのは、子どもの「自信」を持つ姿です。

「自分は勉強が苦手なんだ、頭を使えてないんだ、と思っても、いろいろな視点で見る多角的思考が突出している子や、論理的思考が秀でている子がいるかもしれない。そういう子に、勉強とは違うところですばらしいものを持っていると実感してほしいと思っています。ひらめいたとき『ぼくって頭いいんだ!』『おれ、天才!』と感じて、もっと考えることが好きになってもらえたらうれしいです」

※「AERA with Kids 2023年夏号」(朝日新聞出版)から抜粋。

(取材・文/AERA with Kids編集部)

AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2023年 夏号 [雑誌]

朝日新聞出版

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松丸くんが教育界の10人と考える 答えがない時代の新しい子育て

松丸 亮吾

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AERA with Kids編集部
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