■教育費の困った! こんなときどうする?
Q教育費がぎりぎりになりそう。気をつけることは?
A今が続くと思わないことです!
50代になってリストラに遭ったり、給料が下がったりするケースも。大学生になっていれば奨学金に頼る手もありますが、まずは無理をしないこと。専業主婦・主夫の方はいつでも働けるようにキャリアをつけておくなど、“もしも”への備えも不可欠。
Q中学受験で想定外になりがちな出費は?
A制服や研修費は要チェックです。
制服や靴などで一式10万円前後かかるところもあり、背が伸びて買い替えるということにでもなれば、それもまた想定外の出費に。部活の遠征費や任意の海外研修費もかさむところが多く、修学旅行費が学費に含まれていない場合もあるので要チェック。
Q子どもは小学5年生。今から教育資金を増やすには?
Aまずは家計を見直しましょう。
教育費に困る家庭は、固定費に問題を抱えているケースが多いです。教育費だけを見ずに、住居費や通信費を見直したり、車を手離したりするのも一つの手。なかには、物価の高い都心から郊外に転居して、そこでのトップを狙ったご家庭もありますよ。
Q老後の資金はどうやって、いくらためておくといい?
A長く働くことでしょうか。
残念ながら、ぎりぎりの状態で中学受験に挑んでしまうと、老後の資金形成は期待できません。住宅ローンの残金を退職金でカバーするはめになる可能性もあるので、できるだけ長く働く覚悟を持つこと。そのためには、健康も大事です!
Q足りるはずが、失敗するパターンはある?
Aあれもこれもかけすぎないように注意。
余裕のある家庭ほど要注意。「何とかなるだろう」と少し無理をして家を購入した結果、住宅ローンと教育費の負担が重なり、首が回らなくなるケースが意外と多いそう。子どもが2人以上いる場合は、教育費も2倍になるので、そこも計算に入れること。
藤川 太/生活デザイン代表取締役社長。「家計の見直し相談センター」で2001年の設立以来、3万世帯を超える家計の診断を行っている。https://www.370415.com/
(竹倉玲子)
※AERAムック『偏差値だけに頼らない 中高一貫校選び2023』より
朝日新聞出版