【読者からの悩み2】

 ケンカが多く、朝食時からケンカしています。兄は「俺のマネするな!」と手を出し、弟は「お兄ちゃんが叩いた」と大騒ぎ。私が片方を注意すれば、「そうだ!」「関係ないでしょ」。弟のヨーグルトのふたを兄に開けてもらおうとすれば「ママがいい」。朝からげんなりします。

(小2男子、年少男子の母)

【小崎先生の答え】

 きょうだいゲンカが多い、親がどこまで介入していいのかといった悩みは本当によく聞きます。親からしたらどうでもいい、しょうもないことでケンカしますよね。前提として、弟や妹は自分のことを兄や姉と対等だと思っている。だから、いつもケンカになります。

 相談者のご家庭の様子だと、ケンカの内容そのものよりも、ケンカしながら「ママ、こっち向いて」とそれぞれが親の愛情を求めてアピールしているのだと思います。小2だって、まだまだ親にかまってほしい年頃です。どちらが親に愛されているのか試しているのでしょう。 

 弟がヨーグルトのふたを開けてもらうのも、親に「好き」と言ってもらいたいのと同じ。お兄ちゃんではなく、ママに開けてほしいんです。忙しいときに限って子どもは無茶を言って親の注意をひこうとするものです。この場合はお母さんがやってあげるか、お子さんと一緒にふたを開けるのがいいですね。

 親はきょうだいゲンカが始まると止めたくなりますが、思いっきりケンカできるのはいい関係。ケンカを通じて葛藤しながら、子どもたち同士で乗り越える経験をしていきます。ただし、度を越したケンカは良くありません。すぐに手を出すほうだけが悪いとも限らず、よく見ると、もう片方もまあまあ卑怯なことをやっていたり、ズルいことを言っていたりします(笑)。 

「暴力はNG」「口での激しい攻撃は禁止」など何が卑怯でダメなのか、家庭なりのルールを決めて、なんでも親がジャッジするのではなく、子どもたち同士で解決できるように導いていけるといいですね。やりすぎだなと感じたら親が介入したほうがいいでしょう。

(取材・文/編集部) 

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小崎恭弘先生
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AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2022年 秋号 [雑誌]

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AERA with Kids編集部
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