例:「なるほど。〇〇ちゃんはそう思うのね」
「それはいい考えだと思うよ」
「疲れると、そういうときもあるよね」
否定されてばかりいると、子どもは安心感を得られません。では、せっかく決めたスケジュールを「今日は疲れたからやらない」など、子どもが言い出したら?
そんなときも、頭から否定するのでなく、「(私の考えは別として)あなたの考えはわかった」と受け止めるだけで、子どもの安心感はアップします。その上で「じゃあいつだったらできそう?」などと子どもの意見を聞くのがコツ。相手の心を開かせ、やる気を出させるためには「いったん受け止める」が鉄則です。
(3)話しかけられたら、手をとめて顔を見る
自分が話しかけたとき、相手がスマホをいじっていたり、テレビを見たまま返事をされたりしたら、「大切にされている」という安心感は感じませんよね。子どもも同じです。意識しないと、家事をしながら生返事、となってしまいがちですが、忙しくても一回手を休めて、お子さんの目を見て話を聞いてあげるようにしてください。うなずきや笑顔があれば効果倍増です。
(4)「命令する」のではなく「アドバイスを求める」
例:×「お礼をいいなさい」
〇「なんて言ったら相手は喜ぶかな?」
〇「どんな風に伝えてみる?」
子どもの自己重要感を高めつつ指示を出すためには、どうしたらいいのでしょうか? 実は「指示や命令をしない」というのが最善策。かわりに「どうすべきか」という「アドバイス」を求めてください。これは子どもに決定権を委ねるための方法です。例えばドリルをやらせたいなら「やりなさい」と命令するのではなく、「何枚やったらいいだろう?」と聞いてみます。
(5)「ありがとう」をたくさん言う
シカゴ大学の研究によると、私たちは「感謝軽視バイアス」という「相手は感謝の気持ちをわかってくれている」という思い込みの罠にはまっています。何かやってもらってもつい「ありがとう」の一言を省略していませんか? 特に家族間はそうかもしれません。親が「ありがとう」をたくさん言えば、子どもも自然に言うようになるもの。「行動」だけではなく、「〇〇ちゃんがいてくれて、助かった! ありがとう」のように、子どもの「存在」そのものに感謝ができれば、自己重要感はグッと上がります。
「AERA with Kids春号」では、他にも具体的な声かけ方法を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。