――アニメの美術監督になるには?

 大学や専門学校で美術を学んでからこの職に就く人が多いです。背景スタッフとして経験とキャリアを積んでいくなかで、美術監督として作品を任せてもらえる機会ができたりします。

 まずは絵を描くことが好きというのが大前提。そのうえで腕を磨く地道な努力を続けられる人が向いています。チームワークを大事にできることも重要です。

――AI技術が進んでも、負けないポイントは?

 ゼロから場面を生み出す発想力。人が描いた絵には、誠実さや愛情、熱意、個性がにじみ出ます。それは人にしか出せない豊かな表現で、見る人にも必ず伝わると思っています。

【日野香諸里さん(39歳)】
 愛媛県出身。武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業。日本アニメーション株式会社や絵映舎で山本二三氏に教えを受ける。現在は会社に所属しないフリーランスとして働く。

(ライター・宮本さおり)

※月刊ジュニアエラ 2019年12月号より

ジュニアエラ 2019年 12月 増大号 [雑誌]

ジュニアエラ 2019年 12月 増大号 [雑誌]
著者 開く閉じる
宮本さおり
ライター 宮本さおり

1 2